日本の格差社会の何が問題で対策はどのようになっているのか
格差社会という言葉をニュース、雑誌で毎日のように聞くようになりました。よく言われるのがバブル期に資産インフレによる不動産や有価証券を持つものと持たざるものの資産格差が顕著になった。そしてバブル崩壊後には、企業が経営悪化を理由に大量リストラ行い、製造業などの貿易関連の業種では国際競争力を保つために人事制度の大幅な改革を行いました。そして、日本の終身雇用、年功序列的な賃金の廃止、一律のベアアップではなく成果主義賃金の導入で若くして高給を得るビジネスマンが出現する一方で低賃金労働者が増大し格差が拡大している。
1986年に「労働者派遣業法」(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律)が制定された。この時期から正社員の非正規雇用者への置き換えが盛んになるようになって、派遣社員が増えるようになった。おなじ職種で働いても正社員と非正社員の給料の格差、待遇の格差が顕著になっている。
日本の格差社会の原因はニュースや新聞でも多くの分析や解説があります。バブル期以降の長期の不況が原因や社会の秩序が崩れている、学歴社会の弊害が格差社会を生み出したともさまざまな意見があります。日本の格差社会 何が問題なのかということで政治家や教育者、知識人がさまざまな意見があります。
橘木俊詔氏著者の『格差社会 〜何が問題なのか 』という本が注目されています。「格差の現状を検証する(所得から見る格差の現状 日本の不平等を国際比較する」 「平等神話」崩壊の要因を探る(長期不況と失業の増大 雇用に広がる格差 」 格差が進行する中で―いま何が起きているのか(新しい貧困層の様相 低所得労働者が意味するもの」 格差社会のゆくえを考える(格差拡大を容認しても大丈夫なのか 貧困者の増大がもたらす矛盾 」 格差社会への処方箋―「非福祉国家」からの脱却(競争と公平の両立 雇用格差を是正する。興味ある方はぜひ読んでみては如何でしょうか。
経済発展の著しい中国も格差社会に悩んでいる国といえるでしょう。中国共産主義の理念は平等社会の構築ですが現在の中国では所得格差、地方格差が深刻なレベルになっています。中国という国の影響力が大きくなっているので格差社会が広がらないようになって欲しいと願っています。日本の格差社会をなくすのにはどういう対策をするればよいかは、政府レベルと民間レベル、そして個人とそれぞれ違ってきます。
働いても、働いても報われない社会には未来がありません。働いたら働いた分だけ見合う報酬をもらえる仕組みが必要になってきます。ニュースに取り上げられているネット難民のように、今の現状では派遣の仕事があまりにも不安定な状況もあります。若者がワーキングプアにならない、働いたら正当な報酬が得られるようシステム作りが必要と思います。その他にも日本には地域格差、健康格差社会、沢山の格差があります。ニート、フリーターなど下流と呼ばれる格差から抜け出すための知恵を絞り政策を実行してもらいたいと願っています。